京都検定現地講習会 ~泉涌寺・即成院~
日時:2007年2月17日
場所:泉涌寺・即成院(せんにゅうじ・そくじょういん)
講習会のスケジュール(13:00~17:00)
1.講演 (財)京都古文化保存協会 小嶋一郎氏
2.拝観 泉涌寺(解説付き)
3.拝観 即成院(解説付き)
◆泉涌寺(せんにゅうじ)
皇室の菩提寺で、皇室との関わりが深く、日本で唯一 御寺(みてら)と呼ばれる
法輪寺⇒仙遊寺と改名され、 鎌倉時代はじめ、境内に新しい泉が湧き出たことから、泉涌寺と改められた

泉涌寺総門

泉涌寺大門(重文) 写真は午後4時閉門以降に撮影 奥に見えてるのが仏殿
仏殿

運慶作の三尊仏が本尊として奉られており、天上には狩野探幽作の龍の図が描かれている
龍は仏教を守る伝説の霊獣
龍の九似(きゅうじ):九つの動物の特徴を合わせ持っていること
頭=駱駝 角=鹿 耳=牛 眼=鬼 体=蛇 腹=大トカゲ 鱗=鯉 掌=虎 爪=鷹
龍の弱点:
のどの下に鱗が一枚逆さに付いている。そこを付かれると激しく怒る。
これが「逆鱗に触れる」の逆鱗(げきりん)だそうです
霊明殿(れいめいでん)
天智天皇以来の歴代皇族の位牌が奉納されている
御座所(ござしょ)
御所内の御里御殿が移築されたもの。かつて皇后様が御産をされたところ
庭園

楊貴妃観音堂
聖観音像(通称:楊貴妃観音)は 唐の皇帝玄宗が楊貴妃を偲んで香木で造らせたと伝える宋伝来の像。重文。
長らく秘仏だったため、色彩が剥落せず、見事に残っている。今は公開されている。
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楊貴妃桜 |
清少納言碑 |
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・日本最大の涅槃図の公開は 毎年3月14日~16日
・山内に祀られている 泉山(せんざん)七福神めぐり は毎年成人日
◆即成院(そくじょういん)
泉涌寺総門の左手にある
本尊阿弥陀如来と二十五菩提座像が極楽浄土をイメージする寺院
那須与一(なすのよいち)ゆかりの寺院としても有名

こちらから入ります
本尊 阿弥陀如来と二十五菩薩座像(共に重文)
本尊は高さ5.5メートル その両横に高さ150センチの二十五の菩薩
大きい! 藤原時代からこれだけのものが残っているのは、奇跡に近いと言われてます

ご本尊と二十五菩薩はこの中に・・・
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・阿弥陀如来二十五菩薩お練り供養大法会
極楽浄土から現世に来迎して、浄土に導く姿をあらわした行事
毎年10月の第3日曜に行われ、京の秋の行事として知られてます

これがそのときに使われる面
今回、特別に触らせていただきました
那須与一(なすのよいち)
屋島の合戦で平家方の船で揺れる日輪の扇を見事射抜いたヒーロー
合戦に加わる前、病で療養していた与一は、
熱心に即成院の阿弥陀さまを信仰し、平癒祈願をしたそうです
そして、病が癒え、屋島で武勲を残しました。
その後、壇ノ浦の戦いで平家を滅ぼした後、武道を捨て、出家。
生涯を京都で過ごした。

即成院入ってすぐ、与一の手洗い所
また、即成院には2メートルもの大きな与一のお墓がある
おみやげに「願いが的へ」Tシャツ、売ってます
特に、弓道などをされる方に人気が高いとか。シンプルなTシャツ。
即成院の絵馬
与一にちなんで、大切な場面では体調万全で臨めるように、
「体調万全祈願御守」の絵馬は与一の絵馬です
御寺・泉涌寺は作家 瀬戸内寂聴が出家前、大好きでよく訪れたところ
アクセス 京阪・東福寺 徒歩 15分 です
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