毎月の京都検定講習会
日時:2007年3月 10:00~12:00
場所:京都商工会議所
講師:儀式作法研究会代表 岩上力(いわがみつとむ)先生
「弥生」
「弥」には いよいよ、ますます 「生」には 草木が生い茂る という意味がある
また、弥生3月は 「桃月(とうげつ)」「雛月(ひいなづき)」「曲水月(きょくすいづき)」ともいう
◆雛祭り
上巳節句(じょうしのせっく)―3月最初の巳の日 に 川辺に行って悪いものを洗い清める―
これが、人形(ひとがた)に息を吹きかけ、川に流すようになり、
平安貴族子女の 雛遊び(ひいなあそび)―小さな人形を愛で、着せ替える―
とが合わさったのが 現代の雛祭りのルーツ
今の雛人形の原形は江戸時代の初期にでき、 一般の家庭に飾られるようになったのは大正時代になってからだそうです
【京都でのお雛さんの飾り方】
京都では「右が左、左が右」:天皇(御所)からみて右・左ということ
<右:向って左> 雌雛-雄雛 <左:向って右> のように飾る
これは、平安京において、左は「陽」「東」を、右は「陰」「西」をさすことによる
* 京都市の左京区・右京区も「右が左、左が右」で、東が左京区、西が右京区です
【雛祭りに食べるもの】 ばら寿司(ちらし寿司とは違う。上に具はのっていない)・身しじみ・菱餅
京都では「ひとつき遅れ」の習慣があり、今でも4月3日に雛祭りをすることも多い
◆十三参り(じゅうさんまいり):3月13日~5月13日
数え年13歳の男女が虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)にお参りして、大人の智恵を授けてもらう
京都では嵐山の法輪寺へお参りする
お参りの帰り、渡月橋を渡りきるまで振り向いてはいけない 振り向くと授かった智恵を返してしまうとされる
◆涅槃図公開
真如堂、泉涌寺、東福寺
涅槃図はお釈迦様がお亡くなりになるときを描いた絵
東福寺の涅槃図には ねこ が描かれています
お釈迦様の薬を運ぶねずみの邪魔をしたねこ
そのねこをも許すお釈迦様のこころを表しているとのこと
◇◇今月の京菓子◇◇

亀屋良長さんの 引千切(ひちぎり)
「ひっちぎり」「あこや」とも呼ばれ、京都だけにあるお菓子
雛祭りに欠かせないお菓子です
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