京都検定講習会 特別プログラム ~京都御所の歴史と楽しみ方~
日時:2007年3月24日
会場:京都商工会議所
講師:山田邦和先生(花園大学教授) 受講料:2,000円 定員:100名
【京都御所の歴史的変遷】
・平安時代に桓武天皇が造営した平安京の内裏(だいり=天皇の居住処)は、 今の京都御所とは場所が違っていた
・平安京の内裏は度々火災に遭い、再建する間、一時的に公卿邸などを 臨時の内裏とした(里内裏・さとだいり)
・だんだん本来の「内裏」は儀式や方違い(かたたがい)用、 「里内裏」はふだんの居住用と使い分けられるようになった
・その後、「内裏」に戻った時期もあるが、南北朝合体後の里内裏 「土御門東洞院殿(つちみかどひがしのとういんどの)」=「土御門内裏」が今の京都御所の前身
・信長による修築、秀吉・家康による造営など拡張を繰り返す。 また、内裏のまわりに公家屋敷が集められるようになった
・その後、消失と再建を繰り返し、 1790年 寛政の再建で 老中・松平定信は平安京の古い様式で再建
・これも1854年京都大火で焼失し、1855年(安政2年)に再建されたのが現在の京都御所
このとき、寛政の再建に忠実に再建された。
そのため、現在の京都御所は平安京の内裏の造りを見ることができる
【平安宮の内裏の造り】
・建禮門、承明門ふたつの門をくぐると、正面に紫宸殿。紫宸殿の前には白砂の庭。 紫宸殿は儀式をするところ
・屋根:瓦葺と桧皮葺(ひわだぶき)の使い分け
瓦葺:灰色。宮殿、お寺に使用されていた 桧皮葺:茶色。居住空間に使用されていた
・池のあるような庭園、眺めて楽しむ庭園はない などなど
【京都御所の見方・楽しみ方】
・ふたつの門と紫宸殿、白砂の南庭
・瓦葺と桧皮葺の使い分け
・清涼殿:天皇の居所
・御常御殿:天皇の寝起きするところ
・小御所:鴨川の花火大会で焼失。昭和の再建。
・御池庭:平安宮の内裏にはないお庭。江戸時代の再建で庭園を設けた
・春興殿:大正天皇即位式。三種の神器「鏡」安置されている
・御所台所跡:戦時中、空襲による被害を軽減するため台所が解体された などなど
お土産に京都御所のカラー写真集をいただいた
御所公開時のみ販売されるパンフだそうです
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