京都検定講習会レポート

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京都検定講習会 特別プログラム ~平安京の寺・東寺の歴史と美術~

  
  日時:2007年9月1日
  会場:京都商工会議所 
  講師:頼富本宏氏 種智院大学学長


平安京の寺・東寺の歴史と美術


<<東寺の歴史>>

[1]平安京の官寺として出発

  都の南玄関・羅城門をはさんで、向って右に東寺、左に西寺があった

  京都のお寺のほとんどは、場所が変わっているが、
  東寺はずっとこのときの場所で、動いていない

  当時、建物は金堂のみ
  文明18年(1486)消失。現在の堂は桃山時代のもの

  ちなみに、西寺は2回の火災後復興できず。今は西寺跡

       ▼▼▼

[2]空海の時代 密教の寺として

  講堂の着工、五重塔の企画

  講堂:立体曼荼羅(空海の密教の教えを表現)を入れるために横長
     文明18年(1486)消失。現在のものは室町建築

  五重塔:日本で一番高い木造建築物
      初代塔完成は883年。現在のものは5代目(江戸時代)
      正月三が日と冬の特別公開で中に入れるそうです

   教:仏教のひとつ。
       ひとりの弟子に対して、ひとりの師匠がつき教えを説いて行く、
       口伝が「秘密の仏教」といわれる由縁だそうです
       切っても切れないのが、修験道

   曼荼羅(まんだら):
       教え、世界観などを仏像、シンボル、文字などを用いて視覚的・象徴的に表わしたもの

       ▼▼▼

[3]空海の弟子の時代

  建物は食堂(じきどう)など
  空海の死後、弘法大師の名前をいただく

       ▼▼▼

[4]弘法大師信仰の寺として発展

  東寺には、空海の密教世界を体感できる世界と、信仰としての弘法大師の世界が共存している


<<東寺の美術>>

  空海の密教美術(密教美術の宝庫)と弘法大使信仰の美術

  あと、空海の時代の、中国伝来の1級品の半数は残っているそうですよ~♪


  お土産にいただいた『東寺の謎』
  読みやすくて、東寺のことがよく理解できる


 巨大伽藍に秘められた空海の意図 『東寺の謎』