京都検定講習会レポート

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東福寺(とうふくじ) ~東山七条エリア~


・臨済宗東福寺派大本山
・山号:慧日山(えにちざん)
・本尊:釈迦如来


京都市東山区本町15丁目778
TEL 075-561-0087
HP http://www.tofukuji.jp/


<<memo>>
・寺名は規模を東大寺、教行を興福寺にならったことによる
京都五山第三位
・東福寺の伽藍面→禅面はこちらを
・三門(国宝)は現存最古
・六波羅門(重要文化財):六波羅探題の遺構。鎌倉前期の建築。
・通天橋:紅葉の名所
・「八相の庭」:方丈の庭園。重森三玲(しげもりみれい)作
・「五百羅漢図」:画僧明兆による
・「大涅槃図」:日本最大級。3/14~16日釈迦涅槃会で公開。猫が描かれている




>> 東福寺 伽藍 (2008年3月)
>> 東福寺 三門特別公開 (2008年3月)
>> 東福寺 涅槃会 (2008年3月)

2008年3月参拝

東福寺の寺名は、「東大寺」と「興福寺」からきてるそうです
さすが「伽藍面(がらんづら)」と言われる通り、広大な敷地に立派な建物の数々。更に周辺の塔頭

ちなみに・・・大徳寺の「茶面」、建仁寺の「学問面」、妙心寺の「算盤面」
京都検定で勉強しました


広い境内、どこから回ろう・・・

東福寺駅から来ると「日下門」から

鳥羽街道駅だと「六波羅門」から入れる


やっぱり三門、本堂って回りたいかな

まずは、ピンクラインのところから




こちらが六波羅門
鎌倉前期の建築で、重要文化財
鎌倉幕府の六波羅探題の遺構とのこと




東福寺三門【国宝】
大きい! 応仁の乱で奇跡的に戦火を免れた、日本最古の三門


東福寺本堂 本堂天井、堂本印象作の龍画

東福寺の建物は重要文化財の宝庫!



東福寺禅堂。 室町前期の建築 重要文化財

座禅により修行を行う場所
400名以上の僧侶が修行を行ったこともあったそうです
日本最大最古の道場



こちらは東司(とうす) 室町前期の建築で重要文化財

東司って、トイレですね 
右の写真は建物内部。「100人便所」と呼ばれたそうです
禅堂の横には必ず東司が置かれ、東福寺の東司は日本最大最古




東福寺浴室。 室町時代の建築 重要文化財

へぇ~ お風呂って珍しい
中を覗いて見たけど・・・見えませんでした

お風呂と言ってもサウナ風呂
お水と薪を節約するため、蒸気で体を拭いたそうです





ふと屋根を見上げると、瓦に何か書いてある
「東福寺」の文字! どこのお寺にも書いてあったかな・・・?




2008年3月参拝



ここからは

東福寺の北側半分

南側とはガラッと雰囲気が変わる


ピンクラインのところです


まずは方丈庭園「八相(はっそう)の庭」へ

方丈は禅宗寺院の僧侶の住居。のちに、応接の間の役割が強くなる
方丈の周囲に庭園を巡らせたのは東福寺のみで、
昭和の作庭家・重森三玲(しげもりみれい)の代表作




南庭 八海

唐破風の門、きれいなぁ~って思ってたら、明治期唐門の代表作


東庭 北斗七星 西庭 井田市松(せいでんいちまつ)



北庭 小市松 

ウマスギゴケがモコモコして、立体的な市松。撫でたいくらい、かわいい
雑誌で見て想像してたより小さい模様で、お庭もこじんまり
秋には背景が赤色と黄金色に紅葉するそうです




西庭と北庭の途中にある「通天台」と呼ばれる舞台から、通天橋を見たところ
更に向こうに臥雲橋も見える


方丈を出て、通天橋を渡ってみました
通天橋と言えば、言わずと知れた紅葉の名所。新緑も来てみたい。



通天橋から方丈の「通天台」を見たところ

木々の中に、舞台が出っ張ってるのが良くわかる


通天橋を渡って進んで、ちょっと登って行くと開山堂、普門院に出ました



普門院前の庭園 江戸中期

ここの庭園の砂も市松模様
ここは静かで、座ってぼんやりお庭を眺める


さて最後に、渓谷・洗玉澗(せんぎょくかん)に架かる3つ目の橋
臥雲橋を渡って、月下門を見に


臥雲橋 月下門

月下門。重要文化財

ひっそりと建つ檜皮葺(ひわだぶき)の門に、静かに惹きつけられる
私が今まで見てきた門と、雰囲気がかなり違うと思ったら鎌倉時代の門
桃山時代の門を多く見てきたから・・・




2008年3月参拝 <三門特別公開>

3月14~16日の釈迦涅槃会の際、

国宝の三門が特別公開され、

中に(上に)入ることができました



国宝 東福寺三門

木の組み方ひとつひとつまで、本当に美しくて、惚れ惚れ

特別公開では、この2階へ行けます

写真向かって左手の階段から登り、右側の階段から降ります


現在の東福寺の三門は、応永32年(1425年)に完成
1467年の応仁の乱の戦火を免れた、現存最古の三門


階段部分はこんな感じ

ここを登って2階へ上る

階段の段差は大きいし、なかなか急

2階はどんな風になってるのでしょう・・・?



2階に出ました! 2階は2階ですが・・・かなり高い!

テレビの旅番組に出てきそうな場所。南側




こちらは西側。禅堂越しに京都タワーが見える


三門の中に一歩中に入る・・・  残念ながら、写真撮影禁止


正面中央にお釈迦様。その左右にずらっと十六羅漢、右、左それぞれ8体づつ
室町時代初期に作られたもの
天井には極彩色で描かれた、龍や天女。天女は様々な楽器を演奏している♪


ひとりのおじいちゃんが説明をしてくれてた

天井画は明兆の作で、だいぶ消えてきてること、
禅宗の三門の内部は、基本的にお釈迦様と十六羅漢が同じ並びでおさめられていること



楼上中央の扁額「妙雲閣」(妙の字はこの字で代用可とのこと)は、4代将軍足利義持筆

三門の下からみると、大きさがわからないが、たたみ3畳分の大きさ

門を降りて、柱に四角い穴を発見

係りの人に聞いてみた


三門を造るとき、完成まで柱をまっすぐに保つため

この穴に横向けに柱を通したそうです


真横から見ると、四角い窓が、

ずーっと向こうまでつながってる




2008年3月参拝 <涅槃会>

お釈迦さまが亡くなられたのは2月15日とされ、

旧暦に近い3月14日~16日に

行われる
東福寺の涅槃会(ねはんえ)


泉涌寺とはしごで行ってきました

涅槃会はお釈迦さまを偲ぶ法要。
そして、お目当てはこの法要で掲げられる「涅槃図」
横たわるお釈迦さまのまわりに弟子や動物が死を嘆く姿が描かれてます

午前9時過ぎ到着。予想してたほど人はいなくて、これならゆっくり観れそう


東福寺本堂

一歩中に入ると・・・

正面に大涅槃図(明兆作)大きい!

天井には堂本印象作の龍画

・・・ん?みんなもしかしてカメラ構えてる? 撮影、OKですか!?



東福寺大涅槃図 縦12メートル、横6.5メートル 

本堂に座り込み、手を合わせてたり、ただじーっと絵に見入る人たち


混みこみで落ち付いて観れないんじゃないかと心配してたけど、そんなことなくてよかった。。

で・・・東福寺の大涅槃図と言えば、ネコが描きこまれてることで有名


ここの写真撮るの、順番待ち(;^^


では!探してみて下さーい

ヒント:白象の足元、向こう向き

って見えませんね

どうぞ、東福寺で


そして、うれしいお接待

本殿右手、お茶所では甘酒が、方丈(拝観有料)ではお抹茶が振舞われてました

どちらも「お志」で


涅槃会の日、国宝の三門と龍吟庵も特別公開されていました